
老齢猫のかかりやすい病気
[2017年03月03日]
こんにちは
スタッフの浅野です
あっという間に3月ですね! 早くもお花見が楽しみです
季節の変わり目ですので体調を崩されないようお気をつけください
今回は、先日参加しました老齢猫の健康管理セミナーのご報告をさせていただきます
近年、猫ちゃんの飼育頭数は増加し、平均寿命も延びています
セミナーで聞いて驚いたのですが、猫ちゃんの長寿記録はなんと…34歳2か月だそうです
とても驚いた反面、私も大切なペットと長く過ごしたいものだと思いました
老化のサインに早く気づいてあげることが長生きのコツだと思うのですが、
老化現象なのか?病気なのか? 見た目だけではよく分からないですよね…
特に猫ちゃんは痛みや弱みを隠す動物なので、症状が出たころには重症化している…なんていうこともあります
そこで、今回は高齢の猫ちゃんで問題になりやすい病気をおおまかに4つご紹介したいと思います
① 口の中の病気
口の中の病気には、口内炎や歯周病があります。口臭や食欲の低下で来院されることが多いです。
口元の汚れや、食餌の食べ方の変化、毛づくろいの減少などがありましたら、口の中のチェックをおすすめします
② 腎臓の病気
猫ちゃんでは3頭に1頭が慢性腎臓病を発症するといわれています
症状は、元気がない、飲水量と尿量の増加、食欲不振、嘔吐などです。
悪化した腎臓の機能は元の状態には戻らないため、進行を遅らせることが大切になってきます
血液検査で数値の悪化がみられた頃には、すでに腎臓の機能の75%が失われているといわれています
最近では早期に検出できる検査もございます。獣医師にご相談ください
③ 関節の病気
動きたがらない、高い所に上らなくなる、遊ばなくなる など
老化現象に似た症状のため見逃されることが多い病気です
体の動きに変化がないか日頃からよく観察していただき、必要に応じてレントゲン検査をおすすめします。
④ ホルモンの病気
ホルモンの病気はたくさんありますが、高齢の猫ちゃんに多いのは甲状腺機能亢進症という病気です
食べているのに痩せてくる、活動が増した、興奮しやすくなった、毛がバサバサしてきた、吐く
といったことがみられましたら、早めに検査されることをおすすめします
反対にわんちゃんでは甲状腺機能低下症という病気が多く、
左右対称の脱毛、食事量を変えていないのに太ってきた、あまり動かなくなった などの症状がみられます。
どちらの病気もほとんどが生涯投薬を続けていくことになります
当院ではこれまで外部の検査機関にホルモンの検査を依頼していましたが
今年からこの甲状腺ホルモンの測定が院内でも行えるようになりました
病気の早期発見・早期治療が期待できます
ざっくりと書いてしまいましたが、1番大切なのは飼い主様の愛情だと思います
日頃からたくさん触れ合うことが、病気の早期発見につながります。
そして異変に気付いた時が何歳であっても、その時が治療を始めるにあたって一番若いときです。
気になることがございましたら、お気軽にご相談ください
当院では老化が始まる7~11歳になるわんちゃん・猫ちゃんには定期的な健康診断をおすすめしています
私も飼っている猫が8歳を迎えるので、健康診断をプレゼントするつもりでした
しかし、同居猫の様子がおかしくなり、翌日一緒に出勤し、検査をしたところ…
長くなってしまうので、次回書かせていただきますね
浅野